八雲視点
火曜日(放課後)……
相変わらずあの部長は部員集めに奔走している……
祐輝「まだやるのか?」
ユーキの奴は相変わらずやる気がなさそうだ……
結花「あったりまえじゃない!!まだまだ引き入れるわよ〜」
この間のは演技だったのでは?って位に元気な部長さん……
八雲「今日は誰を勧誘するんだ?」
結花「美神橙子っていう子よ。あの子にはリーダーの風格があるから舞台監督をしてもらうわ」
八雲「その口振りを見る限り俺の時と同じ状況じゃ無いだろうな……」
結花「問題ないわよ。私が推薦したもの」
ルーシィ「それってようするに【欲しい人材】な訳?」
結花「ざっつらいと♪」
雄大「何やってんだ?」
八雲「ユーダイか……剣を持ってるのを見ると部活は終わったのか?」
雄大「ああ。フェンシングも長く武道場使える訳じゃないからな。」
結花「トーコ!!どこだーー!!」
雄大「なに?トウコ探してんの?」
祐輝「色々あってな……」
雄大「アイツなら学校にはもういないだろ」
白雪「なんで分かるの?」
雄大「トウコが最近よく店に来るって、テンチョが言ってたんだ」
祐輝「テンチョの所か…」
テンチョ……
学園の裏にある骨董店【Pan-Dora-Box】通称パンドラの店長で本名不明、年齢不詳の謎の人物だったな……
骨董店と言っても軍手から模造刀まであるくらい品揃えがいいから、よくアソコに学生が集まるんだよな………
結花「よし!!トウコ捕まえに行くわよ!!」
八雲「結局こうなんのか……」
祐輝「アリガトなユーダイ。」
雄大「お〜気にスンナ〜」
ルーシィ「じゃあ私も用事あるからこの辺で〜」
白雪「またね〜」
結花「……って四人になっちゃったじゃない!!」
祐輝「問題あんのか?」
結花「四人じゃ取り押さえに苦労するでしょ?」
八雲「いやいやいや本人の意志を尊重しろよ!!」
白雪「早く済ませようよ〜」
結花「細かい事は置いといて、とりあえずパンドラ行こーー!!」
八雲「はぁ…………」
====Pan-Dora-Box====
結花「やは〜テンチョーいる〜?」
店長「んあ?ユカか……今日はなに探してんだ?」
適度の明るさを保った店内は綺麗に商品が並べられていて、細長く通った通路の先にレジがあり、レジの真後ろには真っ黒な扉がある…
テンチョーはあそこから全てを引っ張り出す
結花「今日は知り合いを探してるんだ〜」
店長「ほぉ……」
前髪が鼻先まで伸びて青い瞳を隠しているため非常に笑みが怖い……
????「テンチョー!!Cros-Starsの在庫ってどこにあんの〜?」
店長「黒の部屋三番、床下だ!!」
結花「美神橙子って言う子なんだけど……」
店長「ウチはなんでも揃う骨董店だぞ?あるさ。」
なんでも揃う時点で骨董店じゃ無い気がするんだが……
八雲「いやいやいや普通にそれは人身売買だろ」
ガチャンとレジの後ろの扉が開き一人の女が出て来る
????「げっ」
結花「ハク、捕獲!!」
白雪「了解!!」
店長「ストップ」
テンチョが前髪の分け目から蒼い目を光らせる……
店長「店内で暴れんな」
結花「む……ゴメンナサイ」
右半分だけがセットされ左半分だけ綺麗にストレートになっている特徴的な髪型の彼女には俺も見覚えがある
八雲「アンタ美神……橙子だな?」
橙子「ちっ違う!!断じてそんな女ではない!!ただのナイスバディなご主人様だ!!」
なんじゃそりゃ
祐輝「じゃあ、さっきからくわえてる煙の出る白い棒はなんだ?」
橙子「これは………アレだ。飴だよ。煙の出る」
祐輝「前にそれ言って指導部でしょっぴかれたの忘れたか?」
橙子「あの時は煙の出る棒アイスって言ったのよ!!……ってしまったーー!!」
八雲「墓穴掘ったな……」
橙子「まぁそれはいいや。アタシになんの用?」
結花「演劇部入って」
橙子「いや」
結花「じゃあ入部届にサインして部活の説明聞こうか」
橙子「アンタね……人の話を聞きなさい!!」
八雲「まて慌てるな。孔明の罠だ」
結花「ヤクモ〜なにすんのよ〜」
店長「まて。部屋貸すからそっちでやりやがれ。」
〔30〕とかかれた白いタグの付いた鍵を投げ渡される。
結花「白の30ってイイ部屋貸してくれるね……」
店長「今から常連が来るからな……騒がれると困る。」
祐輝「早いとこ済ませるぞ」
橙子「面倒ね……」
八雲「はいはい。入った入った」
レジの後ろの扉を開けて通路に入ると赤、青、黒、白、琥珀の五色の扉があり、扉の色と鍵に付いているタグの色を合わせて鍵穴に差し込むと鍵にかかれた番号の扉が開く謎のシステムが成立している
八雲「物理法則ってどうなってんだろうな……」
祐輝「まぁテンチョなら何ができても不思議は無いな……」
白雪「考えても答えは出ないよ?」
橙子「ねぇ思ったんだけど」
結花「なに?」
橙子「賭けしない?」
祐輝「一体何を賭けろと?」
橙子「私が負けたら部活に入って真面目に活動するわ」
八雲「あんまし聞きたかないが……お前が勝ったら?」
橙子「そこのキミ」
祐輝「ん?」
橙子「私の犬になりなさい」
結花「乗った!!」
祐輝「乗るな!!」
白雪「私が許さない!!」
八雲「いやいやいや乗る乗らないでも許す許さないでもないだろ!!常識で考えてダメだろ!!」
結花「部活に入ってくれるだけなのに?」
ピクッ
橙子「ほぉ……キミは私に勝てるとでも?心配しなくても私はヒモ男一人ぐらい養えるわよ?」
白雪「ユーキはヒモじゃない!!」
橙子「私は誰が相手でも構わないのよ……」
白雪「上等じゃない……」
結花「店内で暴力沙汰は御法度だから……」
八雲「まて。勝負する方向で話が進んでんじゃないか!!」
祐輝「ヤクモん時と同じでカードで勝負って事でいいんじゃね?」
コイツ……
八雲「自分が奴隷になるかも知れないってのにどうしてそう……」
祐輝「ユキなら大丈夫だろ。負けねぇさ」
はぁ……
八雲「もう勝手にしろ」
橙子「先攻貰うよ?」
白雪「どーぞ」
二人《デュエル!!》
橙子「久しぶりにカード触るけど……いけるでしょ。私のターン!ドロー!!《思慮深き魔導神官/星4/ATK1700/DEF1200》召喚!!このカードが召喚、特殊召喚、反転召喚に成功した時、このカードに魔力カウンターを1つ置くわ。更に、自分、または相手プレイヤーが魔法カードを発動する度にこのカードに魔力カウンターを1つ置く。」
魔導神官→カウンター一つ
橙子「《魔導都市エンディミオン》発動!!」
来たか……
魔導神官→カウンター二つ
橙子「《魔力掌握》発動!!思慮深き魔導神官に魔力カウンターを1つ乗せてデッキから魔力掌握を手札に加えるわ。更に掌握が発動した事で二枚とも魔力カウンターが乗るわ!!」
魔導神官→カウンター四つ
魔導都市→一つ
トウコは魔力カウンター好きだからな…
橙子「更に魔導神官の効果を発動一ターンに一度このカードに置かれた魔力カウンター全てを、自分の場の魔力カウンターを置く事の出来るカードに置く事が出来る!!対象は魔導都市エンディミオンよ!!」
魔導神官→カウンター無し
魔導都市→五つ
橙子「カードを一枚セットしてターンエンド」
橙子場
魔導神官→攻撃
魔導都市→カウンター五つ
伏せ一枚
手札三枚
白雪場
カード無し
手札五枚
白雪「あたしのターン!ドロー!!《氷結界の妖狐ラグナ/星4/ATK1700/DEF1500》召喚!!ラグナが召喚に成功した時デッキから任意の枚数同名カードを特殊召喚出来るわ!!!ラグナを二体特殊召喚!!」
祐輝「頭数並べて何する気だ……?」
白雪「速攻魔法《時と決意と絶対零度》発動!!」
魔導神官→カウンター一つ
魔導都市→六つ
白雪「自分の場の【氷結界】と名の付いたモンスターを二体墓地に送り、この子を特殊召喚するわ!!」
氷の狐が四重の魔法陣に呑まれてゆく……
==裁きの氷が世界の全てを凍てつかせる……氷と連鎖、二つの力を携え此処に降臨せよ!!==
白雪「《氷鎖の剣士カイト/星8/ATK3000/DEF2600》特殊召喚!!」
魔法陣から巨大な氷の柱が出現し、すぐに砕け散ってゆく……
身の丈を遥かに超える氷の大剣と腰に吊った氷の彫刻のような拳銃を携えた砕けた柱の中心に立っている
八雲「なんだ?あのカード……見た事ねぇ」
祐輝「去年の夏休みにユキが手に入れた新しい力だ…」
白雪「カイトの効果発動!!」
〔Freezing at Barrel〕
カイトが腰の拳銃を抜き、トウコのデッキを撃ち抜く……
橙子「っ!?」
トウコのデッキが左腕ごと不格好な氷の中に閉じ込められる
白雪「カイトが召喚に成功した次のターン、相手はカードをデッキから手札に加える事が出来ず、ドローする事も出来ない」
橙子「速攻魔法《魔弾−己が命の螺旋−エンドレスホワイト》発動。自分の場の魔力カウンターを四つ取り除きフィールド上のモンスター一体の攻撃力をエンドフェイズまで0にし、この効果で攻撃力が0になったモンスターは戦闘では破壊されず、発動した次のターン私はドロー出来ない………カイトを選択!!」
魔導都市→カウンター二つ
橙子「更に魔法の発動で二体にカウンターが乗るわ」
魔導神官→カウンター二つ
魔導都市→三つ
白雪「くっ…ラグナで魔導神官に攻撃!!」
〔雪隠れの狐火〕
ラグナ×
魔導神官×
橙子「エンディミオンの効果発動。魔力カウンターが乗っているカードが破壊された場合、破壊されたカードに乗っていた魔力カウンターと同じ数の魔力カウンターをこのカードに置くわ」
魔導都市→カウンター五つ
後編へと続く